日本政府観光局(JNTO)が発表した推計値で、2023年3月の訪日外国人旅行者数は、19年同月比34.2%減の181万8千人となった。桜シーズンの訪日需要の高まりやクルーズ船の運航再開などで、コロナ前に対し70%にせまる回復率となり、水際対策が大幅に緩和された22年10月以降で最高値を記録。訪日団体観光が再開していない中国を除くと、回復率は84%に上った。
訪日外国人旅行者数の19年同月比の推移は、23年1月が44.3%減、2月が43.4%減だったが、3月の下げ幅は30%台に縮小した。日本路線は回復途上ながら復便、増便が進んだ。半面、物価や航空券代の高騰、航空・旅行会社の人手不足などが訪日需要回復の懸念材料となっている。
国・地域別では、最多の韓国が19年同月比20.3%減の46万7千人となり、コロナ前の約8割を回復した。訪日外国人旅行者数全体の25.7%に相当する。仁川―成田、金浦―羽田の増便のほか、地方路線の復便などで需要が喚起された。
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